沖縄公庫、NexCulture株式会社に対し、資本性ローンを実行 ~3金融機関協調により再生医療及び細胞培養分野向け事業を手掛けるスタートアップを支援~

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沖縄公庫、NexCulture株式会社に対し、資本性ローンを実行 ~3金融機関協調により再生医療及び細胞培養分野向け事業を手掛けるスタートアップを支援~

令和7年10月3日
沖縄振興開発金融公庫
中 部 支 店

 沖縄振興開発金融公庫中部支店(理事長:新垣尚之、支店長:平良公、以下「当公庫」)は、NexCulture株式会社(本社所在地:うるま市、代表取締役:岩谷健司、以下「当社」)に対し、株式会社琉球銀行(頭取:島袋健)及び株式会社沖縄海邦銀行(頭取:新城一史)と協調し、挑戦支援資本強化特別貸付(資本性ローン)を実行しました。

【事業の概要】
 当社は、県外の大手化学メーカーにて医療機器開発の経験を有するメンバーを中心に、琉球大学と連携した再生医療・細胞培養分野における製品・サービスの開発、製造、販売を目的に設立されました。
 細胞培養現場における構造的な課題や中小規模の施設における作業の自動化ニーズの高まりを背景に、製造効率の向上と品質管理の高度化を同時に実現することを目的として、細胞培養向けインキュベータ内蔵型自動遠隔モニタリングシステム「remocell」を開発しました。属人的作業に依存している細胞培養工程をデジタル・省人化することで、再生医療の普及を加速させることを目指しており、今後はCPC施設(再生医療等で使用する細胞を培養・加工するための専門施設)やクリニック、研究施設などに製品を販売し、中長期的には沖縄を拠点に海外市場へ展開していく予定です。 

 

製品の特徴
 「remocell」は「低コストでの導入」、「既存設備との互換性」、「省人化・デジタル化への対応」といった現場ニーズに応えた自動培養モニタリング装置です。画像の自動撮像・クラウド保存・AI 解析を通じて、作業効率の向上と記録精度の両立を実現します。
 従来、培養士は検体を入れた容器を一つ一つ手書きで管理し、観察のたびに、培養器から取り出して確認する必要がありましたが、「remocell」は24時間自動でのモニタリングを実施し、自動解析により結果を得ることからデータの信頼性を向上させます。
 

【今次事業の評価及び融資の意義】
 当公庫は、同製品の普及によって細胞培養工程の省力化が図られ、再生医療分野等への副次的な波及効果が期待されるものと評価しました。また、事業に携わるメンバーは医療機器の開発経験のある代表取締役岩谷氏をはじめ、財務、海外事業展開、AI画像解析開発等といった各分野で豊富な実績をもち、事業遂行能力が高いと判断しました。
 事業化にあたり、製品を複数台製造するには納品までに時間を要します。加えて、継続的な研究開発も行うため、収益化には一定の期間を要することが想定されます。さらに、今後の事業拡大時には運転資金の増加が見込まれることから、民間金融機関からの長期的な支援を見据え、呼び水効果が期待される資本性ローンを実行しました。
 

【挑戦支援資本強化特別貸付(資本性ローン)の概要
 資本性ローンは、創業・新事業展開や事業再生等に取り組む中小企業・小規模事業者の財務体質の強化を図るために、資本性資金を供給する制度です。貸付条件については、期限一括償還による返済となり、また担保・保証人については無担保無保証となります。加えて、本制度を適用したお借入れは、金融機関の資産査定上、自己資本とみなすことが出来るため、過少資本が解消され、信用力の向上が可能となります。

 沖縄振興開発金融公庫は、国の施策に基づく政策金融機関として、今後とも本融資制度等を活用し、外部機関とも連携を図りつつ、地域経済の活性化や地域振興に資する事業を積極的にサポートしてまいります。


〔お問い合わせ先〕
  中部支店      業務課        (担当:比嘉) ℡ 098(989)6702
  業務統括部 業務企画課(担当:當山) ℡ 098(941)1740


   
本件に該当するSDGs

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最終更新日:2025年10月03日