OIST 発のスタートアップ企業Watasumi(株)に沖縄銀行と協調融資で支援 ~沖縄公庫は資本性劣後ローン6,000万円を実行~

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OIST 発のスタートアップ企業Watasumi(株)に沖縄銀行と協調融資で支援 ~沖縄公庫は資本性劣後ローン6,000万円を実行~

令和6年12月23日
沖縄振興開発金融公庫

 沖縄振興開発金融公庫(理事長:新垣尚之)は、Watasumi株式会社(本社所在地:沖縄県恩 納村、代表取締役:David Simpson(デイヴィッド・シンプソン)、令和3年10月法人設立)に対して、 資本性ローンを適用し、6,000万円(無担保無保証、15年目一括償還)の融資を実行しました。
 

【事業の概要】
 Watasumi株式会社(以下「当社」)は、製造過程で大量の水を消費する酒造メーカー、飲料メー カー、豆腐製造事業者などから排出される高濃度の有機排水を、嫌気性バクテリアで有機物を99%分解 する技術を利用して、現場オペレーションを必要としない自立型の排水処理装置を製造・販売していま す。これまで中小企業の食品・飲料メーカーは、排水処理における環境への配慮のためのコストや労力 に大きな負担を抱えていました。当社の排水処理システムは、主に中小企業を主要ターゲットとし、工 場の規模に応じた企画・設計・製造を行うモジュール式を採用しています。また、中小企業向けに初期 費用の負担を軽減できるように、リースの提供も視野に入れています。

 代表取締役のデイヴィッド・シンプソン氏は『この度のご支援に深く感謝申し上げます。今回の融 資を通じ、当社は県内で雇用を創出し、持続可能な開発目標に貢献しつつ、排水管理コストの削減に 取り組む多くの企業を支援できるよう努めてまいります。沖縄科学技術大学院大学(OIST)での研究 成果を活用し、エネルギー消費を抑えつつエネルギーを創出し、水をリサイクルする排水処理装置を 開発することで、沖縄と国際社会の双方に利益をもたらしてまいります。』とコメントしています。
 

【今次事業の評価及び融資の意義】
 沖縄振興開発金融公庫は、法人設立前からデイヴィッド・シンプソン氏の研究内容に注目し、コミュ ニケーションを重ねてきました。当初は同技術の収益化に時間がかかるものと見ていましたが、法人設 立後は事業協力者も多く集まるようになり、補助金等の活用を得ながらシード期の資金を獲得しました。 県内酒造メーカーとの共同研究により効果が実証されたこともあり、2021年には世界最大のグリーンビ ジネスアイディアのピッチコンテスト「ClimateLaunchpad」でファイナリストに選出され、2024年には 台湾で開催されるInnoVEX(世界中の最先端のITテクノロジー、ビジネストレンドを紹介するフォーラ ム、革新的アイデアにあふれるスタートアップ企業によるピッチコンテスト)でFuture Award Winner を獲得するなど国際的にも高い評価を受けています。既に国内の小規模酒造メーカーへの販売実績も積 み上げ、今般、沖縄公庫はデイヴィッド・シンプソン氏の沖縄におけるさらなる研究開発と、日本本土 やアジアへの事業展開の可能性を評価し、沖縄銀行との協調融資により、資本性劣後ローン6,000万円 の融資を実行しました。
 

【資本性ローンの特徴】
 資本性ローンは、創業・新事業展開、事業再生に取り組む事業者やコロナ禍で影響を受けた事業者の 財務体質の強化を図るために、資本性資金を供給する制度です。貸付条件は、期限一括償還による返済、 無担保無保証となります。加えて、本制度を適用したお借入れは、金融機関の資産査定上、自己資本と みなすことができ、過少資本の解消や、信用力の向上が可能となります。 沖縄振興開発金融公庫は、今後も外部機関と連携してスタートアップ企業に対する成長資金の供給を 行い、沖縄県の優位性や潜在力を活かし、持続可能な発展につながる新たな産業の創出を目指します。



【問合せ先】
融資第二部 中小企業融資第一班  比嘉  TEL 098(941)1785
業務統括部 業務企画課        當山  TEL 098(941)1740
            
                                  本件に該当するSDGs

OIST発のスタートアップ企業Watasumi(株)に沖縄銀行と協調融資で支援
~沖縄公庫は資本性劣後ローン6,000万円を実行~



 

 

最終更新日:2024年12月23日