ニュースリリース
沖縄公庫、有限会社沖縄北斗に対し、資本性ローンを実行 ~資材・飼料高騰等の影響で厳しい経営状況にある畜産農家を支援~
沖縄振興開発金融公庫
沖縄振興開発金融公庫(理事長:新垣尚之)は、有限会社沖縄北斗(本社所在地 : 東村、代表取締役 : 大城 照政、以下「当社」)に対し、農林漁業経営資本強化資金(以下、資本性ローン)を適用し、100百万円の融資を実行しました。
【当社事業の概要】
当社は、昭和59年に、社団法人沖縄畜産センターとして設立後、平成17年に有限会社北斗牧場(平成 4 年設立)と統合し、現社名(有限会社沖縄北斗)に変更。世界自然遺産に登録された東村の自然豊かな環境の中で、アグー豚の生産を中心に繁殖から肥育まで一貫経営を行っております。東村の特産品であるパインアップルを飼料化し、アグー豚に供与し、オリジナルブランド豚「パイとん®」としてブランディングしています。「パイとん®」の肉質は、霜降りの割合(筋肉内脂肪含量)が、一般肉豚(LWD)に比べると多く、また脂肪の溶ける温度(脂肪融点)が一般肉豚に比べ低いため、口の中に入れると脂身がとろけ、甘みや旨みが感じられるという特徴があります。
「パイとん®」は、東村を代表する特産品として地域活性化にも寄与することを目指し開発され、ふるさと納税返礼品をはじめ、レストランやホテルでも使用されています。
県内では、生産コストの上昇や環境対策への負担、畜産業を取り巻く環境の先行きへの不安等から、高齢の畜産農家を中心に廃業(離農)が進んでいる中、当社が運営する養豚場は、北部地域経済の活性化に貢献し、雇用の受け皿としても重要な役割を担っています。
【今次融資による効果】
当社の「パイとん®」は、適正価格で販売が出来ているものの、販路が限られているため、ブランド認知度が低く他銘柄との差別化が進んでおりません。また肥育成績の改善と事故率の低下を図るため、当社では新たにグルー プ会社から母豚を預かり、子豚を生産させる受託繁殖事業を始めます。
本件資本性ローンは、生産資材費・飼料高騰など不安定な畜産情勢の中、当社の「パイとん®」の生産頭数・販売頭数の増加と新規販路開拓、ならびに受託繁殖事業が軌道に乗るまでに必要な運転資金に充てられ、資金繰りの円滑化や財務基盤の強化が図られるものとして期待されます。
【資本性ローンの特徴】
資本性ローンは、新事業展開や事業再生等に取り組む農林漁業者の資金繰りや財務体質の強化を図るために、資本性資金を供給する制度です。貸付対象は、民間金融機関等による協調支援を受けられる等の支援体制が構築されている農林漁業者の方等で、業績に連動した利率や期限一括償還での返済を採用しています。加えて、本制度を適用した借入金は、金融機関の資産査定上、自己資本とみなすことが出来るため、過小資本が解消され、信用力の向上が可能となります。
沖縄公庫は、国の施策に基づく政策金融機関として、今後とも本融資制度等を活用し、外部機関とも連携を図りつつ、地域経済の活性化や地域振興に資する事業を積極的にサポートしてまいります。
<農林漁業者向け資本性ローン(農林漁業経営資本強化資金)の概要>
ご利用いただける方 | 農林漁業者又はその組織する法人 ※1 法人は、株式会社、持ち分会社、農事組合法人及び漁業生産組合に限ります。 ※2 民間金融機関等による支援を受けられる等の支援体制が構築されている場合に限り ます。 |
ご融資限度額 | 貸付けを受ける者のみなし自己資本比率が 40 %に達するのに必要な額、又は 1 億円の いずれか低い額(経営開始後決算を 2 期終えていないものにあたっては、1 億円) |
ご返済期間 | ① 期限一括償還(5 年 1 か月以上 20 年以内) ・認定農業者に対する資金の貸付け、または林業経営改善計画の認定を受けた者が経営 の維持安定を図るための運転資金の貸付け ② ①以外 18 年(うち据置 8 年) |
担保・保証人 | 無担保・無保証 |
利率 | 直近の決算状況に基づく判定区分に応じて 1 年毎に変更 |
本制度のポイント | ・本制度に基づくお借入れは、金融機関の資産査定上、一定期間「自己資本」とみなさ れます。 ・期限一括償還を選択した場合、利息のみのお支払いとなるため、長期安定資金とな り、償還期限までの間、資金繰りを安定させることができます。 ・法的倒産時には、償還順位が他の全ての債務(償還順位が同等以下のものを除く)に 劣後します。 ・原則として、ご融資後一定期間は期限前返済が認められません。 |
【お問い合せ先】
融資第三部農林漁業融資班 知念 TEL 098(941)1840
業務統括部業務企画課 當山 TEL 098(941)1740
沖縄公庫、有限会社沖縄北斗に対し、資本性ローンを実行 ~資材・飼料高騰等の影響で厳しい経営状況にある畜産農家を支援~
最終更新日:2024年08月08日