沖縄公庫、(株)シルクルネッサンスに対し、りゅうぎん6次産業化 ファンド及びBORベンチャーファンドと協調して出融資を実行  ~沖縄高専発ベンチャー企業の事業展開を支援~

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沖縄公庫、(株)シルクルネッサンスに対し、りゅうぎん6次産業化 ファンド及びBORベンチャーファンドと協調して出融資を実行 ~沖縄高専発ベンチャー企業の事業展開を支援~

令和元年11月19日
沖縄振興開発金融公庫

 沖縄振興開発金融公庫(理事長:川上好久)は、(株)シルクルネッサンス(本社:名護市、代表取締役:伊東昌章、以下「当社」)に対し、(株)琉球銀行が出資する「BORベンチャーファンド(運営会社:(株)りゅうぎん総合研究所)」及び「りゅうぎん6次産業化ファンド(運営会社:山田コンサルティンググループ(株))」と協調して、新事業創出促進出資制度及び挑戦支援資本強化特例制度(以下「資本性ローン」)を適用し、出融資を実行しました。
 (株)琉球銀行は、他4社と合同でベンチャー企業の創出・育成を目的とした「OKINAWA STARTUP PROGRAM」を主催しており、今回の出資は同プログラムの一環によるものです。
 
【当社の概要】
 当社は、沖縄工業高等専門学校で行われてきた「カイコ無細胞タンパク質合成系」及び「新規高分子セリシン」に関する研究成果を事業化するため、平成30年1月に設立されました。
 「カイコ無細胞タンパク質合成」とは、カイコの糸を作る器官から抽出した液体を用いて目的に合ったタンパク質を合成する技術で、タンパク質に薬を投与して反応を確認する創薬等の分野で需要が見込まれます。また、「セリシン」とは、カイコの糸を構成している物質で、培養細胞増殖促進効果を有しており、再生医療分野において有用です。

【新事業の概要】
 当社は、これまでの研究を基盤とし、創薬支援事業及び再生医療支援事業を展開します。
 創薬支援事業ではタンパク質受託生産サービス等を、再生医療支援事業では細胞培養増殖促進剤や高分子セリシンをシャーレにコーティングした細胞培養足場等を提供します。なお、創薬支援事業については、業務提携先である大関(株)にて「タンパク質受託生産サービス」を令和元年8月から先行して開始しています。
 当社事業の優位性として、カイコ無細胞タンパク質合成は微生物等の生きた細胞を用いないため培養等の工程が不要で短期間でタンパク質を合成できること、新規高分子セリシンを利用した細胞培養足場は、世界初の細胞増殖促進効果を付与した足場であること等が挙げられます。

【本事業における出融資の意義】
 今回の資金調達は、事業化にあたっての人件費や研究開発費等に充てるものであるほか、財務基盤の強化も目的としています。
 当社事業は、産学連携研究実績を事業化するものであり、創薬研究や再生医療研究を活発化させることを通じ、沖縄県の創薬拠点化形成にも貢献するものと期待されます。


<出資先の概要>
(1)企業名(代表取締役)   株式会社シルクルネッサンス(伊東 昌章)               
(2)所在地  沖縄県名護市字辺野古905番地
(3)事業内容  創薬支援事業及び再生医療支援事業

<新事業創出促進出資制度の概要>
 (1)出資対象者        
沖縄において
・新たに事業を開始しようとする方
・事業を開始した日以後5年を経過していない方
・新たな事業分野の開拓を行う方              
 (2)出資限度額 新事業に必要な資本の額の50%以内
 (3)出資実績  
平成14年度より開始された新事業創出促進出資の実績
累計68件、28億7,594万円(令和元年11月19日現在)

<中小企業・小規模事業者向け資本性ローン(挑戦支援資本強化特例制度)の概要>
 

 (1)融資対象者                       
・創業・新事業展開・事業再生等に取り組む中小企業・小規模事業者であって、地域経済の活性化のために、一定の雇用効果(新たな雇用又は雇用の維持)が認められる事業、地域社会にとって不可欠な事業、技術力の高い事業などに取り組む方
・沖縄創業者等支援貸付を利用される方で、雇用の創出を伴う事業を新規開業する方、母子家庭の母又は父子家庭の父で新規開業する方
 (2)融資限度額
〔生業資金〕    1社あたり4,000万円
〔中小企業資金〕1社あたり3億円
 (3)融資期間
〔生業資金〕    5年1カ月以上15年以内 <期限一括償還>
〔中小企業資金〕5年1カ月・7年・10年・15年 <期限一括償還>
 (4)担保・保証人 無担保、無保証人

 (5)本制度のポイント
 
・本制度に基づく借入金は、金融検査上、債務者区分判定において自己資本とみなされます。
・元金は、期限一括償還の安定資金です。
・利率は、直近決算の業績に応じて、貸付期間に対応した3区分の利率(中小企業資金  0.45%~5.45%、生業資金1.00%~6.20%)を設定し、毎年見直しを行います。
・法的倒産手続時には、全ての債務(償還順位が同等以下のものを除く)に劣後します。
・四半期毎の経営状況のご報告を含む特約の締結や、公庫が適切と認める事業計画書を提出していただきます。
・期限前弁済は、原則として認められません。
 (6)実績
平成20年度より開始された資本性ローンの実績
累計61件、28億8,350万円  (令和元年10月末現在)

【資本性ローンの特徴】
 資本性ローンは、創業・新事業展開や事業再生等に取り組む中小企業・小規模事業者の財務体質の強化を図るために、資本性資金を供給する制度です。貸付条件については、期限一括償還による返済となり、また担保・保証人については無担保無保証となります。加えて、本制度を適用した債務は、金融検査上、自己資本とみなすことが出来るため、過少資本が解消され、信用力の向上が可能となります。
 また、当公庫では、平成29年度から資本性ローンの適用対象制度に沖縄創業者等支援貸付を追加し、雇用創出を伴う事業の新規開業のほか、ひとり親家庭の親の新規開業を支援しています。
本制度の詳細については、当公庫ホームページ(https://www.okinawakouko.go.jp/)でもご覧いただけます。
 当公庫は、国の施策に基づく政策金融機関として、今後とも本融資制度等を活用し、外部機関とも連携を図りつつ、地域経済の活性化や地域振興に資する事業を積極的にサポートしてまいります。

 

 
  <お問い合わせ先>
 新 事 業 育 成 出 資 室   関  Tel 098(941)1903
 業務統括部 業務企画課   銘苅   Tel 098(941)1740


 


  
本件に該当するSDGs

 

最終更新日:2019年11月19日