沖縄振興開発金融公庫(理事長 :川上好久)は、本日、令和5年度予算概算要求書を、主務大臣を経由して、財務大臣に提出しました。
令和5年度の概算要求においては、コロナ克服に向けた地域経済の動向や原油価格・物価高騰の影響等に注視しつつ、国や県の沖縄振興の方針、「強い沖縄経済」実現ビジョン等の内容を踏まえ、
① 創業やスタートアップ、事業承継等への取組みの強化
② 人への投資と分配に取り組む事業者への支援
③ 沖縄における地域的・社会的課題の解決
に重点を置いた内容となっております。
令和5年度予算概算要求の概要は、次のとおりです。
1. 事業計画
当公庫への融資相談等に基づく個別事案の積み上げや過去の実績、沖縄県による資金需要調査・要望、民間金融機関との
役割分担等を勘案し、また引き続き、セーフティネット機能の発揮及び国や県の沖縄振興施策等に沿った資金需要に対応す
るため、事業規模は2,332億円 (令和4年度当初計画比619億円減)。
2. 資金計画
(1) 財政融資資金借入金は1,994億円、財投機関債の発行は100億円
(2) 業務の円滑な運営に資するための補給金として98億40百万円
3. 出資金
沖縄における新事業の創出及び産業の振興開発等に必要な出・融資財源として出資金72億円を要求
(1) 一般会計からの出資金 2億円
沖縄における新事業を育成するための出資財源 (2億円)
(2) 財政投融資特別会計からの出資金 70億円
① 産業基盤の整備促進及び沖縄経済を牽引するリーディング産業支援のための出資財源 (30億円)
② 産業の振興開発に寄与する事業を支援するための資本性劣後ローンの融資財源 (12億円)
③ 中小企業・小規模事業者及び生活衛生関係営業者の創業・新事業展開、企業再建等並びに沖縄における雇用の創出及
びひとり親家庭の親が行う事業を支援するための資本性劣後ローンの融資財源 (28億円)
4. 出融資制度
(1) 融資制度の拡充 (別紙2参照)
① 「新事業創出促進出資」の拡充
⇒出資方法に「新株予約権」を追加し、スタートアップへの迅速かつ柔軟なリスクマネーの供給を推進
② 「沖縄ひとり親支援・雇用環境改善貸付利率特例制度」の拡充
⇒対象特例の拡充により、給与所得向上等に積極的に取り組む企業を支援
③ 「教育一般資金貸付」の拡充
⇒「沖縄県内の離島に住所を有する者」及び「母子家庭の母又は父子家庭の父のための貸付けを受ける者」に係る利率低
減の限度額を拡充し、教育の機会均等を促進
④ 「沖縄離島・北部過疎地域振興貸付」の拡充
⇒貸付対象、貸付利率及び貸付期間を拡充し、離島及び北部地域の活性化を促進
⑤ 「駐留軍用地跡地開発促進貸付」の拡充
⇒対象となる駐留軍用地跡地の拡充により、跡地開発を促進
(2) 株式会社日本政策金融公庫、独立行政法人福祉医療機構及び独立行政法人住宅金融支援機構の 要求する制度の拡充の
うち、当公庫の業務範囲に対応するものについては、同様の措置を要求する。
5. 機構
創業・スタートアップ分野や事業承継分野に係る支援を強化するため、当公庫の出融資部門や債権管理部門に対して組織横断的にサポートし、ワンストップによる各種相談や計画策定支援、支援機関や外部専門家等との連携を推進する部署として業務統括部に「事業者支援推進課」(仮称)の新設を要求する。
6. 事項要求
令和5年度予算における新型コロナウイルス対策、原油価格・物価高騰対策等に係る項目については、事項要求とする。