沖縄振興開発金融公庫(理事長:川上好久)は、令和2年9月28日に㈱宮古島未来エネルギー(本社所在地:宮古島市、代表取締役:比嘉直人、以下「当社」)に対し、5千6百万円の出資を実行しました。
【当社の概要】
当社は、宮古島で太陽光発電を活用した再生可能エネルギーサービスプロバイダ事業を展開するため、平成30年4月に設立されました。
【新事業の概要】
今次計画は、太陽光発電設備、蓄電池や温水熱給湯器(エコキュート)などの設備を当社が一括して調達・所有することで再生可能エネルギー導入コストの削減を実現するものです。その事業スキームは、当該設備を宮古島市内の戸建住宅や事業用施設に対し無償で設置し、発電した電力を設置先の自家消費分として販売するほか、余剰電力は売電を行うもので、再生可能エネルギーの普及を推進します。
太陽光発電については、天候の変化で発電量が大きく変動し、電圧や周波数が安定しないことから主力電源として利用することに課題があります。今次計画は、当社関連会社の㈱ネクステムズが当該設備を常時遠隔制御し需給バランスを最適化することで電力系統への影響が軽減され、太陽光発電設備の大量普及を可能とすることに事業の特徴があります。
当事業は、エコアイランド宣言を掲げている宮古島市及び沖縄電力㈱の協力により、宮古島の電力系統における太陽光発電の主力電源化に取り組んでおり、地域の電力会社協力のもとで再生可能エネルギーを普及する全国初の事業モデルとなります。
また令和元年度新エネ大賞において、全国各地の離島へも同様のビジネスモデルの展開が期待できるものと評価され最高ランクである経済産業大臣賞を受賞しています。
【本事業における出資の意義】
今回の資金調達は、宮古島市内への太陽光発電設備等の導入に充てられるものです。
当事業は、太陽光発電設備が抱える課題を解決し主力電源化を図る取組みであること、当該設備の蓄電池が台風等における非常用電源として利用できること、CO2排出削減に貢献するものであることなど、社会的意義が高い事業として評価しております。
なお、今次出資による財務基盤強化と同時に、㈱沖縄銀行と当公庫にて協調融資も行い資金繰りの円滑化を図っています。