理事長メッセージ

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◆沖縄の振興における「車の両輪」

沖縄公庫は、沖縄のみを対象とする唯一の総合政策金融機関として昭和47年5月に設立されて以来、沖縄の経済の振興と社会の開発に資するため、沖縄振興策と一体となった円滑な資金供給に努めてまいりました。民間投資等を支援する当公庫の政策金融は、国による税・財政面の支援措置と並び、沖縄振興における「車の両輪」として位置づけられます。

◆魅力ある沖縄の地域特性

沖縄は、広大な海域に散在する160の島々から成り立っており、優れた自然環境に恵まれ、個性豊かな独特の文化を発展させてきました。成長著しいアジアに近く全国一高い出生率などの大きな優位性と潜在力を有しており、日本の経済成長の牽引役となるよう期待されています。

◆自立型経済の発展に向けた政策金融の役割

沖縄の振興開発は、政策の基本方向が当初の「社会資本整備を中心とした本土との格差是正」から現在 の「民間主導の自立型経済の構築、発展」に展開されるなかで様々な施策が講じられることにより、着実に進展してきました。
沖縄公庫はこれまで、国や県の沖縄振興策と一体となった政策金融機能を発揮し、産業基盤整備やリー ディング産業、中小・小規模事業者、農林水産業の支援、離島地域の振興、市街地や駐留軍用地跡地の開発、創業、新事業展開の支援、子どもの貧困対策などに積極的に取り組んでまいりました。
加えて、地域経済の動向に即応したセーフティネット資金の円滑な供給や事業再生支援に努めるととも に、より豊かな地域社会の実現に向けて市町村への助言業務にも取り組んでまいりました。

◆沖縄の振興に引き続き貢献するために

沖縄の経済社会は、本土復帰以来、5次にわたる振興計画によって社会資本の整備が進み、沖縄の優位性を活かしたリーディング産業の成長等により、活気のある地域に発展してきました。他方、全国最下位の一人当たり県民所得や子どもの貧困など、なお解決すべき課題を抱えております。また、足もとでは、経済・社会活動の本格的な再開により県内景況は回復基調にある一方で、人手不足や原油・原材料価格の高騰などの課題も顕在化してきております。
このようななか沖縄公庫は、令和4年度からスタートした第6次となる沖縄振興計画の下、独自の貸付・出資制度等の活用や地域に根ざした総合政策金融の機能発揮により、沖縄が抱える社会問題の解決とポストコロナの社会における「強い沖縄経済」の実現に貢献するよう取り組んでまいります。
具体的には、コロナ禍がもたらした社会変容やDXの加速、脱炭素化など新たな時代潮流も踏まえ、沖縄振興の基本方向である沖縄の優位性を活かした民間主導の自立型経済の発展等に向けて、各種産業の生産向上、中小企業・小規模事業者の経営基盤強化や事業承継、人材育成、ひとり親支援、基地跡地利用、北部・ 離島地域の振興など、多様な資金ニーズにきめ細かに対応し、地域に根ざした金融サービスの提供に努めてまいります。
また、業務運営においては国・県・各市町村や関係団体・民間金融機関との連携・協調を一層促進し、適切なリスク分担を図るとともに、デジタル技術等を活用した業務の改善・効率化、人材育成、リスク管理態勢の高度化等に取り組んでまいります。
今後とも、県民のみなさまから信頼される公庫、親しまれる公庫として沖縄振興に貢献すべく努力してまいりますので、一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

理事長 川上 好久